ICカードを2枚重ねて持つのはNG?
公開日:2019/01/07
更新日:2020/07/03
近年、ICカードの普及率は増加しており、特に首都圏においては顕著です。
ICカードには「流通系」と「交通系」の二種類が挙げられますが、交通系の所有率の方が少し高い傾向にあります。
通勤通学時や外出するときなど、「毎日肌身離さず持ち歩いている」という方も少なくないでしょう。
電車やバスを乗り継いで通勤している方の中には、鉄道会社の違いから複数のICカードを使い分けている方もいます。
しかし、2枚のICカードを重ねて定期入れに入れるのは実はNGです。
今回、ICカードの仕組みをもとに、ICカードを重ねて持つのがダメな理由を説明します。
ICカードを重ねるのがダメな理由
交通系ICカードは「suica(スイカ)」や「PASMO(パスモ)」、「ICOCA(イコカ)」をはじめ全国で10種類以上のものが導入されています。
皆さんの中には、複数のICカードを同じパスケースに重ねて入れている方もいるのではないでしょうか。
また、使用するカードを一番上にすればスムーズに通れる…はずが、改札が閉まってしまったという経験はありませんか?
その原因は、ICカードを重ねることで起きる「エラー」です。
交通系ICカードは「非接触型カード」とも呼ばれており、文字どおり読み取り機(カードリーダー・ライター)に触れずに読み取ることができます。
クレジットカードやキャッシュカードなどとは異なり、読み取り機に通す必要もありません。
改札機にかざすだけで簡単に反応してくれます。
その反面、何枚も同時に読み取り機に近づけるとすべて反応してしまいます。
これが、ICカードを重ねてはいけない理由です。
ICカードの仕組みとは?
「suica」や「PASMO」に代表される非接触型カードは、なぜ接触せずとも反応してくれるのでしょうか?
その理由は、ICカードの仕組みにあります。
接触型ICカードとの違い
従来の接触型ICカードは、カードに内蔵されたICチップ(金属端子)をカードリーダー・ライターで読み取ってデータを識別します。
接触させることが前提のため、接点であるICチップはカード表面に露出している状態です。
記録可能なデータ量が多いのが接触型ICカードの特徴となります。
一方、現在普及している非接触型ICカードにもICチップが内蔵されています。
しかし、接点ではなく電磁界(電波)を使ってデータの識別を行います。
非接触型ICカードではICチップはカードの中に埋め込まれているため、摩擦による接触不良などのリスクが低いという利点があります。
非接触型ICカードの仕組み
非接触型ICカードは「ファラデーの法則」の電磁誘導を応用したものと考えられています。
まず、読み取り機のコイルに電流を流すと、電磁界が発生します。
そして、非接触型ICカードが電磁界を通過するとき、カードの中に組み込まれたコイルにも電流が流れるのです。
そのときに生まれた電力がICチップに供給され、内部の情報が伝達される仕組みになっています。
従って、電池や電源がなくとも非接触型ICカードはその機能を果たすことができます。
電磁界は少しくらい離れていても届くため、カードと読み取り機をぴったりくっつける必要はありません。
カードと読み取り機の距離は10㎝くらいが許容範囲とされています。
ICカードを複数持ちたいときに気をつけること
2枚の非接触型ICカードを読み取り機に近づけたとき、供給される電力はそれぞれに振り分けられます。
そのため、場合によってはICチップを読み取るだけの電力が足りず、エラーになってしまう可能性があるのです。
ICカードを複数持ち歩きたいのであれば、同じパスケースに重ねて入れた状態で使用するのは避けましょう。
読み取り機にかざす際は、パスケースから使用するICカードのみを取り出して行えばエラーを避けられます。
もしくは、ICカードごとにパスケースを使い分けるのが望ましいです。
ICカードが単体であれば、たとえお札やショップカード、レシートなどで分厚くなった財布の中に入っていても改札を通ることができるはずです。
ICカードセパレーターの活用が便利
では、ICカードを複数まとめて持ち歩きたいとき、どのように収納すればよいのでしょうか?
カードホルダーやストラップ付の名札ホルダーをICカード入れに用いている方も少なくありません。
けれども、これらはパスケース同様、重ねて収納することでエラーの原因となります。
結局、ICカードごとに分けなければなりません。
そこで活用したいのが、ICカードセパレーターです。
ICカードセパレーターは、二つのカードの電波干渉を防止するためのシートです。
ICカードとICカードの間に挟むことで、表面のカード情報のみを読み取らせることができます。
一つのパスケースにICカードを2枚入れてもエラーにはなりません。
電波干渉の方法によって2種類に分けることができます。
一つは、片面タイプ。
表面のみが反応し、裏面への電磁波が遮断されます。
そのため、裏面を読み取り機にかざしても反応しません。
もう一つは両面タイプ。
表面も裏面も読み取ることができ、面を入れ替えることで使用します。
使用頻度の高いカードは1枚だけという方は片面タイプ、2枚のカードの使用頻度が同じくらいという方は両面タイプという選び方がおすすめです。
まとめ
現代で生活する皆さんにとって、ICカードはなくてはならない存在といってもよいでしょう。
だからこそ、使い方一つで不便を感じてしまうこともあります。
通勤や通学で時間のロスをしないためにも、今回ご説明したICカードの持ち歩き方を実践してみてくださいね!
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